オーファンフィルムへの取り組み

2007年、各現像所の倉庫に一時保管のまま長期間返却先のないフィルム原版(オーファンフィルム)をなんとかしようと、各現像所の担当者と大学研究者、法律の専門家等が集まり、記録映画保存と活用研究会をスタートさせました。
 
記録映画保存センター発足した2009年以降も、映画保存検討会として議論を重ね、別途、文化庁、フィルムセンター、映像業界各団体等とも話し合いの場を設けてきました。
 
しかしながら、国内唯一の公的な映画フィルム専用保管庫を持つフィルムセンターへのオーファンフィルムの寄贈・移管は、所有権者が不明であることから、現状の規約では行うことができません。この「所有権」は、法律上も大きな壁となっていることから、現在、文化庁へ具体的な対策を検討してもらっているところです。
 
フィルムの劣化具合を見ても、緊急を要します。一刻も早くフィルムが安全な場所で保管され、残された映像作品の活用の道が拓かれていくよう、今後とも働きかけていきたいと考えています。